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2019.10.21 Monday

ハープ台車を追加 その1

ハープ台車を1台追加することにした。
なるべくコンパクトに収納できて、できれば車輪はタイヤで、各地で使用実績のある機種を…と考え、ドイツのMusikhaus Fackler社の製品、HARPO を選んだ。

まず最初にメールで、日本への発送が可能か、自分が使用しているハープの機種を伝えた上で、3種類のHARPO のどの機種が最適かを問い合わせた。
文面は英文にドイツ語を併記したが、返信は英語で届いた。
HARPOには3種類あり、そのうち2種(the Standard HARPO, the HARPO with brake)が通常のグランドハープに使用できる。もう1種(the HARPO XL)はシングルアクションペダルハープ向け製品である事、日本への発送も可能で、支払いは銀行振込、という事だった。
下りの段差を一人で運ぶこともよくあるので、ブレーキ付きの機種にしてみた。
上記に返信する形で注文メールを送信。ブレーキ付き機種は受注生産と書いてあったため、納期は来年あたりかな…と予想していたら、2日も経たないうちに発送通知メールが。
「DHLで送りました。代金は商品到着後2週間以内にお願いします」との事。
え〜、前払いとか内金とかはいいんですか〜!?と少々驚きつつ、DHLだと何日くらいで届くのか楽しみでもある。


23:55 | Harpe | - | - | |
2019.10.16 Wednesday

Dang Thai Son Piano Recital

 ダン・タイ・ソン氏が弾く、ショパンの舟歌の実演が聴けると知り、速攻でチケットを取ったのはかなり前の事だったが、それでも良い席は既に全て埋まってしまっていた。
 紀尾井ホールで演奏された曲目は、以下のとおり。
・シューベルト Franz Schubert(1797-1828):ピアノ・ソナタ第15番ハ長調「レリーク」 Piano Sonata in C major,D840 Reliquie
・ショパン Frédéric Chopin(1810-1849):3つのワルツ  3 Waltzes
   変イ長調 「告別」 Valse No.9 "L'adieu" As-Dur Op.69-1
   ヘ長調  Valse No.4 F-Dur Op.34-3
   嬰ハ短調 Valse No.7 Cis-moll Op.64-2
・ショパン Frédéric Chopin:マズルカ風ロンド ヘ長調 Rondo à la Mazur Op.5
・パデレフスキ Paderewski Ignacy Jan (1860-1941) :4つの小品 Miscellanea
   メロディ Melodie Op.16-2
   伝説 Legende Op.16-1
   夜想曲 Nocturne Op.16-4
   メヌエット Minuet in G  Op.14-1
・ショパン Frédéric Chopin:舟歌 嬰ヘ長調 Barcarolle Fis-Dur Op.60
・ショパン Frédéric Chopin:ボレロ ハ長調 Boléro C-Dur Op.19
・ショパン Frédéric Chopin:スケルツォ 第2番 変ロ短調 Scherzo No.2 B-moll Op.31

アンコールは下記3曲。
・ドビュッシーClaude Debussy(1862-1918) 前奏曲集第1集より Préludes 1
   8.亜麻色の髪の乙女 La fille aux cheveux de lin
   11. パックの踊り La danse de Puck
・ショパン Frédéric Chopin マズルカ Op.17-4 イ短調 Mazurka No.13 A-moll

  あれほど情趣あふれる演奏をしているのに、身体を大きく動かしたり揺らしたり鍵盤に向かって前のめりに演奏するようなことは全くなく、むしろ淡々と、引き気味な姿勢で弾いていたのが印象的だった。演奏中、時おり、え?と思うようなタイミングで軽く座り直したりする姿も含めて、とても自然体だった。弾き終えた後、拍手の中でいったん舞台袖に引っ込み、またすぐ戻ってくるけど舞台下手側の真ん中あたりでお辞儀をしてまた袖に帰っていく…というスタイルが、これまた自然。アンコールの、パックが消えていく様子も自然。

  氏がショパンコンクールでアジア人初の優勝者となったあと、どこかで開催されたコンサートの録音を私が聴いたのが数十年前。それ以来、(あくまでも個人的な好みで言うと)これを超える舟歌の演奏は出て来ていないので、今回のコンサートは非常に楽しみであり、かつ不安でもあった。私が当時聴いた録音には、舟歌の前半部分で観客の誰かが落としたのか(?)、ジュースの缶か何かが落ちるような派手な騒音も入ってしまっていたので、今回はノイズがない生音が聴けるという期待感。そして、やはり数十年もの月日を経て演奏は変わってしまっているのではないだろうか、という不安。

 しかし、何と、演奏はほとんど当時と変わっていなかった。最後の最後の部分のタメはややあっさりしていたものの、これまで何百回も聴いた録音の実演をそのまま聴けたようなもので、もう感動し過ぎて、翌日あたりまでぼーっと過ごしてしまった。
 演奏会後、サイン会があったので、あつかましくも持ってきていた舟歌の楽譜の表紙にサインしてもらえた。涙、涙。
 舟歌を聴いていた当時、自分でもよく弾いていたパデレフスキのメヌエットやショパンのワルツも今日聴けたので、思いがけず時間旅行気分も味わえたし、もう今年の演奏会はこれでおしまいにしようかと思うほど感激している。(自分が出る演奏会はあるけど…17曲くらい…汗。)


23:55 | le concert | - | - | |
2019.10.08 Tuesday

Xavier de Maistre & Lucero Tena

ハープとカスタネットという、これまでに見たことがない編成によるコンサート。
Xavier de Maistre氏のハープと、Lucero Tena氏のカスタネット。ステージ上にはテレビ収録用の大きなカメラと、Lyon&Healy Salzedoモデルが。
メストレ氏がルセロ・テナ氏のカスタネットにとりこにされたことが契機となり共演に至ったらしく、ステージ上でも本当に、実に幸せそうに弾いていたのが印象的だった。曲目はオール・スペイン!と言って良いのだろうか。ギターの名曲をハープで弾くと、ギターとは別の、異国情緒あふれる音色になる。撥弦楽器とスペインってよく似合う。
紀尾井ホールにて、下記の曲目が演奏された。*がデュオ、無印はハープ独奏。
(このコンサートの演奏は12月頃にBSでも放送されると会場に書かれていたが、メモし忘れた。)

・マテオ・アルベニス Mateo Albéniz(1755-1831)  arr. Xavier de Maistre:ピアノ・ソナタ ニ長調 Sonata in D Major, Op. 13*
・ヘスース・グリーディ Jesús Guridi(1886-1961)  arr. Xavier de Maistre:古いソルチコ Viejo Zortziko
・イサーク・アルベニス Isaac Albéniz(1860-1909) arr. Xavier de Maistre:12の性格的な小品集 Op. 92より 第12曲 「朱色の塔」Torre Bermeja (Serenata) from 12 piezas Caracteristicas, Op.92, No.12*
・イサーク・アルベニス Isaac Albéniz arr. Xavier de Maistre:スペイン組曲第1集 Op. 47より
 第1番「グラナダ」Granada from Suite Española, Op.47, No.1
 第5番「アストゥリアス」Asturias from Suite Española, Op.47, No.5*
・イサーク・アルベニス Isaac Albéniz arr. Xavier de Maistre:スペイン組曲第2集 Op. 97より
 第2番「サラゴサ」Zaragoza from Suite Española, Op.97, No.2
・アントニオ・ソレール Antonio Soler(1729-1783):ハープ・ソナタ ニ長調 Sonata in D Major*
・エンリケ・グラナドス Enrique Granados (1867-1916) arr. Xavier de Maistre:詩的なワルツ集 Valses Poéticos
・エンリケ・グラナドス Enrique Granados arr. Xavier de Maistre:スペイン舞曲集 Op. 37より 第5番「アンダルーサ」Andaluza from Danzas Españolas, Op.37, No.5*
・フランシスコ・タレガ Francisco Tárrega (1852-1909) arr. Xavier de Maistre:アルハンブラの思い出 Recuerdos de la Alhambra
・マヌエル・デ・ファリャ Manuel de Falla (1876-1946) / マルセル・グランジャニー arr. Marcel Grandjany (1891-1975) :歌劇《はかなき人生》より スペイン舞曲第1番* Danse Españole No.1 from la vida breve, act II

アンコールは、下記2曲。

・ヒメネス Jerónimo Giménez (1854-1923) : サルスエラ「ルイス・アロンソの結婚」第4曲 間奏曲 zarzuela La Boda de Luis Alonso Intermedio

・マラツ Joaquín Malats (1872-1912)  : スペインの印象より第2曲 スペインのセレナータ Impresiones de España: No. 2. Serenata española

メストレ氏と誰かの対談記事をどこかで見かけたのだが、普段、ロックなどは聴きますか?という質問に対して、聴きたいけど聴かない、との返答だった。なぜなら、とてもたくさんの曲をハープ用に編曲しているので、それ以外の時間は静かにしていたい、という事のようだった。ウィーン・フィルではハープの出番が少なくて退団したという話も聞いた。あれだけ弾けるハープ奏者の人間らしい一面が分かるエピソードを聞いて、なぜか少し安心してしまった。


23:55 | le concert | - | - | |
2019.09.19 Thursday

既読にはならないけれど

 相変わらず歴史の調査も細々と進めており、海外在住の関係者たちのFacebookも見つかった。
 だがしかし!こちらからメッセージを送ったものの、やはり既読にすらならない。
 これまで7人くらいに宛てて送ったが、既読になったのが1名だけ、しかも返信など一切なかった。
 何と言ったら良いのか、もう…。

 でも、上記のように連絡がつかないまま、7月に亡くなった親戚の「友達」の一人に会うために先月、はるばる京都に行った(リア凸は結構楽しかった)。その、轆轤町にある立ち飲みスタンドの店主さんはとても気さくな方で、店内で2人きりで小一時間ほど相談に乗ってくれた。結局、私の親戚とはFacebookだけのつながりだったことは判明したものの、少なくとも自分は気が済んだ。
 松原きっちん。また訪ねてみたい。

2019.09.01 Sunday

Tom and Jerry and Orchestra

 I went to a very rare concert where I enjoyed the immortal cartoon “Tom&Jerry”, with screen music and sound effect by  live orchestras and jazz bands. Sometimes watched actual images of "Tom& Jerry" on a big screen.

 "Tom and Jerry" was written by William Hanna (1910-2001) and Joseph Barbera (1911-2006), who belonged to Metro Goldwin Mayer (MGM) in the United States. 2020 is the 80th  anniversary of birth.Prior to this, "Tom&Jerry" exhibitions will be held in Tokyo and Osaka this year, and music plays will be performed in Shibuya.
 The navigator was Mr. Wataru Komada, a popular voice actor. As a voice actor, he was in charge of not only the narration in the play but also the voice of Uncle Bull.
 Commentator Chikara Uemizutaru  studied Tom&Jerry music at Tokyo University of the Arts and took his doctorate. The reason why the classic songs are used frequently in Tom&Jerry is that, like classical music, Tom&Jerry also has a desire to remain as a masterpiece in future generations.
 Composer Scott Bradley (1891-1977) was a genius because he learned both composition and orchestration by himself.
 The performance of  the Tokyo Symphony Orchestra led by the conductor Taizo Takemoto and the jazz band led by jazz drummer Kazuyoshi Kuroda was great. How did they practice such difficult works? I wanted to see the practice scene and orchestral score.
 It seems that jazz drummer must continue to hit the drums without any breaks. (How much calories will be consumed in one live ... lol.)
 CHIAKi's piano was also powerful, comical and wonderful. This was a performance that encourages people. I was also in charge of sound effects in the play using various kitchen utensils and syringe-like items.
 I saw a monitor-like object that projected the video next to the piano music stand.How did she play the piano with seeing the score, the hand and the monitor look at that time. She must have been memorized all musical scores.
 Johann Strauss's "Die Fledermaus " overture, harpist  has no turn in this work, but in "Tom &Jerry", the harp grisand was added as a sound effect in the middle of this song.
 In addition, a popular waltz such as “An der schönen, blauen Donau” often performed in New Year's Concert,was performed.The harp was placed stage left, near the front of the contrabass. At the second half harp had no turn, and a person who seemed to be stage manager was carrying harp alone during the break.
 The program was as follows.
  ・ Quiet Please! 1945
  ・ Johann Mouse 1953
  ・ Tom and Jerry in the Hollywood Bowl 1950
  ・ Special Corner: "Music of Tom and Jerry"
  ・ Saturday Evening Puss 1950
  ・ Mouse Trouble 1944
  ・ The Cat Concerto 1947


23:55 | English | - | - | |
2019.09.01 Sunday

トムとジェリーとオーケストラ

 不朽のアニメーション映画「トムとジェリー」を、生のオーケストラやジャズバンドの演奏と、時おり大スクリーン上にトムジェリの実際の映像を映しながら楽しむという、とてもレアなコンサートに行ってきた。
 「トムとジェリー(Tom and Jerry)」は、アメリカのメトロ・ゴールドウィン・メイヤー (MGM) に所属していたウィリアム・ハンナ (William Hanna 1910-2001) とジョセフ・バーベラ (Joseph Barbera 1911-2006) により作られた短編アニメーションで、2020年で誕生80年となる。これに先立ち、今年は東京と大阪でトムジェリ展が開催されたり、渋谷では音楽劇も上演される。
 来ている人の年齢層もかなり幅広かった。トムジェリも昔のと最近のとでは絵柄も雰囲気も異なっているが、これほど多くの年代の人が見ているアニメって実はそんなに多くはないだろう。
 音楽と、あの緻密なアニメーションの動きをシンクロさせる。しかもオーケストラで!難易度高っ。
たとえアニメの内容を全て憶えていたとしても、音楽そのものは先が見えない曲が多いので暗譜も難しそうだ。ストーリーに合わせたBGMではなく、動物や人間の動作に合わせた曲が大半なのだから。
 やはり、アニメを見て曲を合わせていたらどうしても遅れてしまうので、少し早めに弾くくらいの勢いで合わせないとダメらしい。
 ひとりで演奏するならまだしも、全員で…となると、これはかなりの難易度だろう。
 80年も前にどうやってこのアニメ映画を作ったのか、長年不思議に思っていたが、何か特別な裏技や機械があったわけでもなく、やはり製作に携わった人たちが天才だったとしか言いようがない。

 ナビゲーターは、いま人気の声優さん、駒田航氏。劇中のナレーションだけでなく、ブルおじさんの声も担当するなど、さすが声優さん。
 解説者の上水樽力氏は、東京芸大でトムジェリ音楽を研究し博士号まで取ってしまったという。なぜトムジェリにクラシック曲が多用されているのかというと、クラシック音楽のようにトムジェリも名作として後世にずっと残ってほしいという願いが込められているそうだ。作曲家スコット・ブラッドリー(Scott Bradley 1891-1977)がいかに天才であるかを語っておられたが、スコット氏は作曲もオーケストレーションもど独学で身につけたというから驚きだ。
 指揮者の竹本泰蔵氏と東京交響楽団、ジャズドラマー黒田和良氏率いるジャズバンドの演奏、ともに圧巻だった。いったいどうやって練習していたのだろう。練習風景を見てみたかった。
ジャズの方は、とにかく休みなくずーっとドラムをたたき続けなければならないそうだ。(一回のライヴでどのくらいのカロリーを消費するのだろう…笑。)
 CHIAKi氏のピアノもパワフルかつコミカルで素晴らしかった。これぞ、人を元気にする演奏。各種キッチン用品や空気でっぽうのような物を使って、劇中の効果音も担当していた。
 ピアノの譜面台の横にも映像を映すモニターらしきものが見えたが、楽譜と手元とモニターを見て合わせるなんて目が回りそう。楽譜の方は暗譜だったのかもしれないが。

 ヨハン・シュトラウス「こうもり」序曲はハープは降り番の曲だが、トムジェリではこの曲の途中で効果音としてハープのグリサンドが入るので、今回もしっかり乗り番となっていた。
 他にも、ニューイヤーコンサートでおなじみの「美しき青きドナウ」といったワルツが演奏され、ハープも舞台下手ではなく、上手に近い、コントラバスの前方あたりに置かれていた。後半は全降りだったらしく、休憩時間にステマネらしき人が一人で担いで袖に運んでおられた。
トムとジェリーとオーケストラ
プログラムは下記のとおり。
・「ただいまお昼寝中(Quiet Please!)」1945
・「ワルツの王様(Johann Mouse)」1953
・「星空の音楽会(Tom and Jerry in the Hollywood Bowl)」1950
・特別コーナー:大解剖「トムとジェリーの音楽」
・「土曜の夜は(Saturday Evening Puss)」1950
・「ネズミとり必勝法(Mouse Trouble)」1944
・「ピアノ・コンサート(The Cat Concerto)」1947

21:00 | le concert | - | - | |
2019.08.31 Saturday

The sleeping Beauty〜Ballet in Three Acts with a Prologue Op.66

The sleeping Beauty〜Ballet in Three Acts with a Prologue Op.66
ハープの出番がある曲のみ、覚え書き。

・Introduction
弦の静かな6連符をよーく聴きながら、とても素早くアルペジオを入れていくのがスリリング。
Cのペダルを♭にして、Bの音を一部C♭に置き換えても良さそうだと当初は思ったものの、魔物が住むと云われる本番での冒険はやめることにした。

Prologue
・2. Scène dansante
 ヨハン・シュトラウスのワルツにありがちなアルペジオ伴奏。ペダルチェンジがまあまあ多いので気が抜けない。

・3. Pas de six
 チャイコフスキーらしいアルペジオが続き、最後はグリサンド。
・ VI. La Fée des lilas
 ソだけ。

・4.Finale
 冒頭、3分近く待ってから和音が続く。89〜91小節目のペダルチェンジが忙しい。この部分はオケによってテンポにばらつきがあるようだ。
 232小節目で雰囲気が変わり、グリサンドが5つ続く。1つ目はf、2つ目はp、3つ目と4つ目はpからmfへのcrescendo、5つ目はmfからのcrescendoというのを弾き分ける。ペダルを間違えないようにしなければ。
 270小節目以降のアルペジオは、たった2小節でpからfffにまでcrescendoする。

Acte
・8. Pas d'action- I. Adagio
 ハープのどソロ。今回はペダルをD♮C♮B♭E♯F♮G♯A♭にして、15-16小節目はグリサンドにした。
 その場合、19小節目に入る前に油断してペダルをE♭G♮にするのを忘れるとトンデモナイことになってしまう 笑。
 29小節目までは目立って弾きっぱなしだが、それ以降は出番なし。

・III. Variation d'Aurore
 グリサンド14小節。216小節目以降、チューニングが狂っているとVnソロとの対比でとても目立ってしまうので、当該ラシドレの4つの音は本番直前まで注意してチューニングしておいた方が無難。
・9. Scène finale
 116-117小節目の和音が意外と難しい。テンポがやや掴みづらく、音の数が多いので、つい全ての音を完璧に弾くことに一生懸命になってしまいがち。テンポが速い場合は余計に難しく感じる。
 なので、安全策としてペダルをC♭F♭にしてみたこともあるが、やはり今回の本番ではやめておいた。
 この辺りは組曲版と同じなんだけどなあ。
 ラストのハーモニクスでActe気締めくくられる。鳴らなかった時の落胆は半端ない。

  Acte II
・14. Scène
 アルペジオ、和音、アルペジオ、和音…。

・15. Pas d'action (Scène d'Aurore et de Désiré)
 和音が5つ。

・Coda
 ハーモニックスが7つと、ラストに和音が1つ。

・17. Panorama
 この作品中、3大ハープ目立ち曲の1つだと思われる。ひたすらアルペジオ。ペダルチェンジがないのが救い。pかmfしか登場しないが、オケハープのpはmfと言うので、ひたすら気合で弾いた。

・19. Entracte symphonique (Le Sommeil) et scène
 静寂の中でアルペジオと和音を入れるのだけど、曲の雰囲気的に必要以上に緊張してしまう。音も何となく弾きづらい。
 18小節目のラが♮に見えたので直前まで勘違いしてしまっていたが、実際はラは♭だったりする事に、リハ前日に気付いた。
 37-38小節目に入るときにとても静かに3つのペダルを急いで変えなければならないなど、薄氷を踏むような曲。
41-42小節目に、9の曲の116-117小節目と似た音形が入っているので、安全策としてペダルをB♯E♯にして弾くことも考えたが、今回はテンポもゆったりしていたのでやめておいた。
 141小節目に和音をバン!と弾いた後、銅鑼が鳴ったら、それはハープの出番の終わりの合図となる。

以降、やや長めの降り番となる。

 8. Pas d'action- I. Adagio、Lyra musicのオーケストラスタディにはWalter-Kuhneによる別バージョンの、結構長いCadenzaも掲載されている。これはEkaterina Walter-Kühne(1870-1930)の事だろうか?
 どこかでこれと似たCadenzaを聴いたので、もしYoutubeであればここで紹介したい。
 このオーケストラスタディ、くるみ割り人形の第14景Pas de deuxのハープ1台バージョンも紹介されている。これは弾いてみるとちょっと目が回りそうだ。花のワルツのA.Zabel版Cadenzaもあり、Cadenza10小節目までは従来型と同じだが、11-17小節目が和音になっている。これは実演を聴いたことがない。次の本番でいきなりこれを弾いたら、聴いている人は驚くだろうな。おそらく標準版で弾くと思うけど。

2019.08.28 Wednesday

練習時間

 「悲報...『努力は才能に勝る』は嘘だった」という記事を見た。
 オハイオ州にある、Case Western Reserve University の Brooke Macnamara 准教授と Megha Maitra氏が調査、英国王立協会のオンライン科学誌ロイヤル・ソサエティ・オープン・サイエンスに掲載されている。
  URL https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsos.190327
 1993年、ヴァイオリニストの練習時間と実力との関係を研究した心理学者・Ericsson氏らの研究で、一流のヴァイオリニストは20歳までに平均1万時間の練習を積み重ねていた事から、人は持って生まれた才能よりも1万時間の練習により何かに秀でることができるということが結論づけられ、のちに様々な分野で話題となった「一万時間の法則」にもつながった。
 ところが、今回、26年の時を経て Macnamara氏によって再現された研究では、練習に費やした時間が実力の違いに占めた割合は4分の1程度であり、1993年の調査方法にはバイアスを含む誤りがあったということになった。
 これに対し、Ericsson氏らは反論しているようであるが、要するに練習時間が全てなのではなく、遺伝、環境的な要因、練習の質、周囲のサポートなどの全てが重要なのだという。

 練習時間を長くすればするほど精度も上がって、本番でミスする確率も減る…と思って結構頑張ったものの、報われない結果に終わったことが過去に何度かあった。これはハープに限らず、ピアノでも同じだった。そして、同じ経験をした人も周囲にいて、その話題でかなり盛り上がった。私とその人の共通点は、自宅などある程度決まった場所で練習していたこと、自宅では完璧に弾けるのに、ちょっと場所を変えると嘘のように弾けなくなってしまう、という点だった。
 個人的な感覚だが、同じ場所で同じ曲をずっと弾き続けていると、脳で弾いているというよりは脊髄反射で弾いているような、楽譜を見なくてもなぜ弾けているのかもよく分からないけど弾けている、という、ちょっと得した気分。ところが、弾く場所を変えると突如、楽譜も頭に浮かばなくなり、身体も思うように動かない、という悲惨なことに。逆に、大して練習できなかった時の方が本番で集中できてうまくいった、などという"まぐれ"を経験したこともある。
 現実問題として、ピアノもハープもあちこち簡単に持ち運べる代物ではないので、練習場所をころころ変えるのは難しい。なので、同じ場所で2時間ぶっ通しで練習するよりも、30分ずつの4回に分けた方が良いような気もしてくる。易しい曲か難曲かによる違いもありそう。そのあたりの研究がもしあるのであれば、大いに知りたいところである。

22:00 | scientifique | - | - | |
2019.08.03 Saturday

The Sleeping Beauty (ballet)Tchaikovsky

Only songs with a harp turn. Memorandum.

・Introduction
It is thrilling to put in the arpeggio very quickly while listening to the quiet six-tuplet of  strings.
Although I thought that it would be good to replace the sound of B with a C pedal by using the C pedal as a trap, I decided to stop the adventure.

Prologue
・2. Scène dansante
Arpeggio accompaniment often found in Johann Strauss waltz. I was nervous because there were a lot of pedal changes.

・3. Pas de six
An arpeggio continues, and the last ,grissand.

・ VI. La Fée des lilas
Only Sol.

・4.Finale
At the beginning, wait for nearly 3 minutes, then the chords continues. Busy pedal changes at measures 89-91. This part seems to vary in tempo depending on the orchestra.
The atmosphere changes at bar 232, followed by 5 grissandos. The first is f, the second is p, the third and fourth are crescendo from p to mf, and the fifth is crescendo from mf. Don't make a mistake in the pedal.
The arpeggios after 270th bar will crescendo from p to fff in only 2 bars.


Acte
・8. Pas d'action- I. Adagio
Harp throat solo. This time, the pedals were set to D ♮ C ♮ B ♭ E♯F ♮ G♯A ♭, and bars 15-16 were set to a grissando.
In that case, it would be a catastrophe if you forget to be careful and change the pedal to E ♭ G ♮ before entering the 19th bar. Lol.
 You must keep playing until measure 29, but there is no turn after that.


・III. Variation d'Aurore
Glissand continues for 14 bars. From the 216th bar, if harp were out of tune, it will be very noticeable in comparison with the Vn solo, so it is safer to tune carefully the four sounds of the Ra Si Do Re until just before the actual performance.

・9. Scène finale
The chords at bars 116-117 are unexpectedly difficult. The tempo is a little difficult to grasp and there are many sounds, so it tends to be hard to play all the sounds perfectly. When the tempo is fast, it feels more difficult.
Therefore, as a safety measure, I've tried changing the pedal to C ♭ F ♭, but I stopped it in this production.
This area is the same as the suite version.
Acte I concludes with the last harmonics. The disappointment when the harmonics didn't sound is tremendous.

Acte II
・14. Scène
Arpeggio, the chords, arpeggio, the chords ...

・15. Pas d'action (Scène d'Aurore et de Désiré)
Five chords.

・Coda
There are 7 harmonics and a chord in the last.

・17. Panorama
It seems to be one of the three major harp songs in this work. Solely to playing arpeggio. 
It can be said that it is carefree in that there is no pedal change. Only p or mf appears, but they say the harp's p is mf, so I played it fortly.


・19. Entracte symphonique (Le Sommeil) et scène
Arpeggios and chords in silence,  the atmosphere of the song makes me more nervous than necessary. The sound is somewhat difficult to play.
I noticed that I had been mistaking  Ra♭ for Ra♮ of bar 18 just before the rehearsal.
Such as having to change the three pedals very quietly when entering bar 37-38.
Since measures 41-42 have a similar sound shape to measures 116-117 of song No. 9, I considered playing the pedal with B # E # as a safety measure, I stopped it because the tempo wasn't so fast.
After banging a chord at measure 141,if a gong rang, it will be the end of the turn of the harp.

After that, it will be a longer tacet.

8. Pas d'action- I. Adagio, LyraMusic Orchestra Study includes another long version of Cadenza by Walter-Kuhne. Is  
 this Ekaterina Walter-Kühne (1870-1930), I wonder?
I heard a similar Cadenza somewhere, so if I found Youtube, I would like to introduce it here.
This Orchestra Study also introduces a harp version of the No.14 of the Nutcracker, Pas de deux. If I played this version, I would feel dizzy. There is also a flower waltz Cadenza by A. Zabel, where Cadenza 10 bars are the same as the conventional type, but bars 11-17 are chords. I have never heard this version. If I played it in the next performance, many people would be surprised. But I probably play the standard version.


23:55 | English | - | - | |
2019.08.03 Saturday

C弦の悪夢

 チャイコフスキー「眠りの森の美女」全曲版(の抜粋)の本番が終わった。
 いつもの備忘録として、曲目ごとのハープパートの特徴をここに書いていたはずなのだが、なぜか消えてしまっているではないか。
 おそらく、寝ぼけてうっかり記事ごと削除してしまったのだと思われる。
 思い出しながら、ゆっくり書いていきたい。
 猛暑の中、しかも多忙な中、聴きに来てくれた方の存在が嬉しかった。

***
 この曲の組曲版の方は、昔々、まだオケの経験もまだ浅い時期に弾きに行く機会があった。ハープのソロも多いので非常に緊張したのを覚えている。が、それ以上に示唆に富む出来事があった。
 当時、楽器は業者さんからレンタルしていたのだが、ステージに置いてあった楽器の弦は一本切れていた。しかも、それはドの赤い弦で、なぜかその弦のみ、替えの弦も用意されていなかった。誰かの力を借りられる状況でもなく、リハ開始時刻も迫っていたので、仕方なく別の弦を張って、赤い油性ペンで着色した。
 すぐに初めてのリハが始まり、緊張の中、真冬にも関わらず汗が流れてきた。べた付いた指先に赤いインクが移り、それが別の弦にも移り、やがてたくさんの弦が赤くなり始めた。もう生きた心地がしなかった。いったいどれがドの弦なんだ!?
 頭の中が"?"と"冷や汗"でいっぱいだったことだけは覚えているが、どの程度弾けていたのかは記憶にない。悪夢のような出来事だった。
 事情はどうあれ、楽器の管理は奏者の責任になる。弦が47本あるので、切れる可能性も47本分。でも、ある1本の弦がない状態で弾くことによるリスクは、必ずしも47分の1にはならない。曲中、全く使わない弦もあれば、その弦の音が出ないと曲が成立しないということもあり得る。でも、切れる弦というのはやはり頻繁に使用する弦だったりする。きっと、件のハープは前に借りていた方が弾いた曲ではド音が頻出だったのであろう。そして、おそらく当該楽器を私に貸し出す前からドの弦が切れており、それを替えようと思ってドの弦だけどこかに置き去りにしたままステージに置かれていたのだろうと思われる。

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