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2019.08.28 Wednesday

練習時間

 「悲報...『努力は才能に勝る』は嘘だった」という記事を見た。
 オハイオ州にある、Case Western Reserve University の Brooke Macnamara 准教授と Megha Maitra氏が調査、英国王立協会のオンライン科学誌ロイヤル・ソサエティ・オープン・サイエンスに掲載されている。
  URL https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsos.190327
 1993年、ヴァイオリニストの練習時間と実力との関係を研究した心理学者・Ericsson氏らの研究で、一流のヴァイオリニストは20歳までに平均1万時間の練習を積み重ねていた事から、人は持って生まれた才能よりも1万時間の練習により何かに秀でることができるということが結論づけられ、のちに様々な分野で話題となった「一万時間の法則」にもつながった。
 ところが、今回、26年の時を経て Macnamara氏によって再現された研究では、練習に費やした時間が実力の違いに占めた割合は4分の1程度であり、1993年の調査方法にはバイアスを含む誤りがあったということになった。
 これに対し、Ericsson氏らは反論しているようであるが、要するに練習時間が全てなのではなく、遺伝、環境的な要因、練習の質、周囲のサポートなどの全てが重要なのだという。

 練習時間を長くすればするほど精度も上がって、本番でミスする確率も減る…と思って結構頑張ったものの、報われない結果に終わったことが過去に何度かあった。これはハープに限らず、ピアノでも同じだった。そして、同じ経験をした人も周囲にいて、その話題でかなり盛り上がった。私とその人の共通点は、自宅などある程度決まった場所で練習していたこと、自宅では完璧に弾けるのに、ちょっと場所を変えると嘘のように弾けなくなってしまう、という点だった。
 個人的な感覚だが、同じ場所で同じ曲をずっと弾き続けていると、脳で弾いているというよりは脊髄反射で弾いているような、楽譜を見なくてもなぜ弾けているのかもよく分からないけど弾けている、という、ちょっと得した気分。ところが、弾く場所を変えると突如、楽譜も頭に浮かばなくなり、身体も思うように動かない、という悲惨なことに。逆に、大して練習できなかった時の方が本番で集中できてうまくいった、などという"まぐれ"を経験したこともある。
 現実問題として、ピアノもハープもあちこち簡単に持ち運べる代物ではないので、練習場所をころころ変えるのは難しい。なので、同じ場所で2時間ぶっ通しで練習するよりも、30分ずつの4回に分けた方が良いような気もしてくる。易しい曲か難曲かによる違いもありそう。そのあたりの研究がもしあるのであれば、大いに知りたいところである。

22:00 | scientifique | - | - | |

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